井戸水には 胃がんの原因となる ピロリ菌が含まれていることがあるといいます。ここでは家庭用井戸とピロリ菌について、対策等調べたことと、私が受けたピロリ菌検査体験談などを書いています。
井戸水飲用でピロリ菌感染の可能性はほんとうか
ピロリ菌の感染経路は、井戸水や保菌している親からの口移しによる食事などが感染源ではないかと考えられています。
ただ調べているうちにここでいう井戸は浅井戸(~8m程度の深さ)かな、という印象を個人的には持ちました。現在家庭で井戸を業者が掘るといえば固い岩盤の下の地下水を利用する深井戸なので現在の井戸水ならピロリ菌はいないのでは?と感じる気もします。
ピロリ菌を運ぶのはゴキブリという説もあり、井戸水がピロリ菌の感染源では、という説は薄れつつありますが、はっきりと否定できるものでもないようです。
ピロリ菌の感染率は、乳幼児期の衛生環境と関係していると考えられており、上下水道が十分普及していなかった世代の人で高い感染率となっています。
引用:ピロリ菌のお話 http://www.pylori-story.jp/pylori/prevention/
地下水からピロリ菌に感染するという情報は、地下水学会としては持ち合わせていません。
ピロリ菌については、専門の学術団体である日本ヘリコバクター学会、あるいは日本消化器病学会にお問いする方が良いと思います。
引用: http://www.jagh.jp/jp/g/activities/torikichi/faq/64.html?searched=%E3%83%94%E3%83%AD%E3%83%AA&advsearch=oneword&highlight=ajaxSearch_highlight+ajaxSearch_highlight1
水質検査でピロリ菌は調べられる?
私事になりますが、我が家ではちょうど家を建てて井戸を掘ってもらった数年前に、ピロリ菌のことがTV番組で話題になっていて、井戸水が心配になりました。
重金属等水質検査をおこないましたが、井戸水のピロリ菌も心配になり、どこかで検査できないかと探したものですがありませんでした。
それ以来我が家では水質検査でピロリ菌は調べていません。
今回この記事を書くにあたり、再度調べてみたところ、2件見つけられましたのでリンクを貼っておきます。
https://www.ahc-bact.co.jp/inspection/environment/water-quality/
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自分がピロリ菌に感染しているか調べるには
井戸水の水質検査で調べない場合は、自分の身体に実際にピロリ菌がいるかどうかを調べるのがよいでしょう。調べるにはどうしたらよいのかをまとめました。
病院で
ピロリ菌の感染診断は、内視鏡検査によって胃炎の確定診断がなされた患者に対し、おこなわれています。
胃がんハイリスク診断でピロリ菌感染を疑われた場合もピロリ菌検査を勧められるでしょう。
また人間ドッグを受ける際にオプションとして感染診断をおこなえる場合もあります。
もし、内視鏡検査を受けずピロリ菌の感染検査だけをおこないたい場合は保険診療にならず、自費になりますが、胃腸クリニック等に相談してみましょう。
ピロリ菌感染検査にかかる費用は保険適用外で5,000~9,000円の金額を設定しているクリニックが多いです。
自宅で
郵送検診でピロリ菌の感染診断をおこなっている企業があります。郵送検診とは、自分で血液などの検体を採取し、郵送するだけで受けられる検診です。
自宅で簡単にできることから現在急速に普及しています。
ピロリ菌感染検査の場合ピロリ菌に感染することによって作られる抗体を調べる検査になります。
検体は尿・血液・便と選べますので、各サイトの説明を読んで選ぶとよいでしょう。
血液から調べるタイプ(指先から数滴採取)
血液から調べるタイプ(指先から数滴採取)
便から調べるタイプ
便潜血とピロリ菌抗体を同時に調べられます。
井戸水を飲用するうえでピロリ菌を除去するには
滅菌器を使った、次亜塩素酸カルシウムでの滅菌、また逆浸透膜式の浄水器を使うことでも水の中のピロリ菌を除菌することが可能です。
水を煮沸することによる消毒も可能です。
ただ煮沸や逆浸透膜式浄水器などでお風呂に使う水等を殺菌するのは現実的でないので、やはり家庭で使う井戸水の滅菌には滅菌器を使うのがよいと自分は思います。
井戸水飲用の私のピロリ菌検査体験談
最後に家庭で井戸水を使っている私の、ピロリ菌感染疑いが出たときの話を書きます。
井戸水は滅菌器で滅菌し(たまに塩素が無くなって滅菌できていない時がありますが)浄水器に通したのちに飲用・料理用に使用しています。
胃がんハイリスク検査でB群に
健康保険の検診で受けた胃がんハイリスク検査でB群の判定を出されてしまいました。
このB群は「胃粘膜萎縮が軽度、ピロリ菌の抗体(ピロリ菌に感染したときに人が作る抗体)が+」という判定です。
ピロリ菌がいるかどうか検査を受けるように言われ、検査を受けました。
ピロリ菌検査を2回受ける
採血のピロリ菌感染検査を受けたところ結果は「陰性」、ただ疑陰性の場合もあるからと、今度は呼気での感染検査をおこないました。
それでも「陰性」だったので、ピロリ菌はいないということになりました。ただ念のため内視鏡検査は受けることに。
胃カメラ検査ののち様子見
内視鏡(胃カメラ)検査の結果は少し胃粘膜の萎縮が有り。老化・ストレスによるものと思われる、といった感じでした。年1回の検査を内視鏡検査をすすめられました。
2年後の胃がんハイリスク検査ではA群に
自治体で胃がんハイリスク検査を受けられる節目の年だったので、ふたたび胃がんハイリスク検査を受けてみました。すると判定はA。(健康的な胃)
おそらく最初に受けた胃がんハイリスク検査ではピロリ抗体値の「陰性高値群」だったのかなと思います。こんなこともあるのか~と驚きました。
私のように陽性と出てもピロリ菌がいない場合もあり得ますし、逆に陰性と出ても実はピロリ菌がいた(疑陽性)などの場合もありますので、呼気や尿の検査だけでなく、定期的に内視鏡検査を受ける、胃に不快感があるときには早めに病院に行くなどすることが大切です。
その後私は2年に1度は胃と大腸の内視鏡検査を受けるようにしています。全身麻酔だと楽です。